真美は、
出張ホストに成り立ての俺にとって、色んなことに気付きを与え、
色んなことを教えてくれる貴重な女のひとりだった・・・
真美との5~6年間の経験は、間違いなく、その後の
出張ホストとしての礎
になっている。
ある日、真美の勤める病院の院長先生から
CLUB passionにメールがきた。
その内容は、「出張ホストなんて褒めたことでは無いが、貴方と出会った
ことで職場でも明るくみんなと上手く行くようになって喜んでいます。
これからもよろしくお願いします。」と言う内容だった。
俺たちの事を職場の上司にしゃべっている真美にも驚いたが、メールを
してくる院長先生にも驚いた!
真美は、どの職場でも長くは続かなかった。
人間関係のトラブルから、出勤拒否になり退職する事が多かった。
被害妄想癖もあったようだが、職場でのイジメにもあっていた。
幸い、医療事務の資格を持っている真美は、再就職には、困らなかった。
真美にとって、ネットの世界と、
俺(出張ホスト)との時間が、自分を
解放できて精神が安定出来る時間だったのかもしれない。
ディズニーランドに行っては、お土産を買ってくれ、会う度に、何か
プレゼントをしてくれたり、誕生日にも食事をセットしてくれた。
月に1度のVIPコース、半年に1度のお泊りコース・・・
いくら実家通いと言っても、普通のOLさん。
真美の懐具合を心配したが「全然大丈夫!だって会いたくなるんだもん!」
と一蹴された・・・
俺は真美にSEXの楽しさを知って欲しかった!SEXで幸せを感じて欲し
かった。そして、SEXで逝って欲しかった。『逝く・逝かない』は、愛情の深さやテクニックでけではなく、カラダと
ココロのコンディションにもよることが多い。
どうしてもSEXで逝きたいのなら、自分で努力して逝ける体作りをするか
SEX中に色々と工夫してみることしかないのである。
真美は自分ではオナニーをしない女だった。
BARのオーナーに、オナニーを強要されて、いつも見せていたと言う真美
にローターをあてがった時に自分で持たせたこともあるが、逝かなかった。
真美は、当時の俺より変態プレイも経験済みだ。
3P、4Pは当たり前、SMやローター、バイブ、ディルド、電マは当たり前。
青姦、カーセックス、彼のお◯っこを飲み干し、アナルも開発されている。
膣に3本の指を飲み込んで、潮を吹きまくる変態女に調教されている真美。
そんな真美をちょっとやそっとで逝かすことは出来ない。真美には、あらゆる手を尽くした。
「逝くこと」にこだわり過ぎた俺は、元彼以上の変態プレイをしたことも
あった。
俺は心のどこかで元彼と対抗していたのだ。
やはり同じやり方では逝くことはなかった・・・
しかし、この真美との変態プレイの経験が、その後の色んな変態プレイを
要望された時に大きく役立ったことは、言うまでもない。
SEXで1番大事なのは、ふたりで楽しむこと
『逝く・逝かない』にこだわり過ぎず、終わった後に「楽しかった」と
思えるSEX。
女はココロで感じる生き物なのである。
女が男に求めるのはテクニックだけではないのだ。
体よりもココロを満たしてあげる方が大切なのである。
男女の快感の基準は違っていて、男は「身体的快感」求めるのに対して、
女は「精神的快感」を求めている。
もちろんカラダで感じる気持ち良さは必要だが、そこに精神的な気持ちが
加わることで何倍にも感度が増していく。
カラダだけでは満たされないというのが女と言う生き物なのだ。
そのことを真実に伝えていく。
今まで男主体のSEXから女主体のSEXにシフトしていく
『逝く・逝かない』にこだわらないSEX。
終わった後に「満足感」「多幸感」を感じるSEX。
SEXの主導権を真実に任せてみた。
真美は濡れやすい女だった「もうこんなになって・・・我慢できないの?」
「うん・・・挿れて欲しい・・・」
我慢出来ないと言っても、まだまだ与えない。
俺は真美を焦らしに焦らした。
真美が俺に懇願して、初めて次のステップに進むということだ。
スローセックスやポリネシアンセックスの要領で、ふたり裸になり、
見つめ合い、抱き合うところからスタートしていく。
抱きしめながら髪の毛を愛撫したり、性感帯ではない部分から責めていく。
肌を密着させてお互いの体温、呼吸を感じながら時間をかけまくる。
「じっくり」「こってり」「ねっとり」進める。
これが好きじゃないと言う女は本当に気持ちいのいい満ち足りたSEXを
体験することが出来ない。
キスでも、口元で焦らしていく・・・
真美から「キスして・・・」と言わせても簡単にはしない。
SEXはキスで始まり、キスで終わる!
口は『2番目性器』なのである。
キスをするということは前戯のスタートで女の性感を高めるとともに、
相手の愛を感じる行為なのである。
真美は、男からの愛情あるキスも、時間をかけての愛撫も、性感帯以外の
愛撫もされることはあまり無かった。
もちろん、裸で抱き合ったり、いちゃいちゃすることも・・・
もう1時間以上は焦らしていただろうか?
俺のチンコを触ろうとしても触らせない。
「触って・・・」「挿れて・・・」「お願い・・・早く・・・」
これを言わずして先に進まない。
1度、懇願してもさらに引っ張るくらいでちょうど良い。
焦らせば焦らすほど真美は興奮していき、もう欲しくて欲しくてたまら
ない。
こんなに長時間、男から体中を愛撫され焦らされことがない真美の股間に
やっと手を持っていくと粘度の高い愛液でヌルヌルになっている。
クリトリスに触れるまでも時間をかけて、やっと指先を触れた瞬間に、
カラダを硬直して、軽くクリ逝きした。
その後の挿入でも、軽く逝ってしまった。
ここまでたどり着くまで、試行錯誤の末、出会いから2~3年経っていた。
「軽く逝く」と表現したのは、真美には「気がおかしくなるような絶頂」
では無かったからだ。
初めて逝ったとき、真美本人には自覚が無かった。
明らかに、クリトリスも膣内も不規則な痙攣を起こしているが、そんなに
気持ち良くは無かったようだ。
真美にとって『逝く・逝かない』は重要では無かった!
好きな男にカラダを触られていること自体が女は嬉しいものだ。
前戯にしても安心感を与えることが大事で、カラダと同時にココロを愛撫
すると良いのだ。
女は男からの抱擁やキスや愛撫によって、愛されているという精神的な
快感が得られ満足感の高いSEXになっていく。
逝かなくても満足感は得られる!
真美にとって、この「心理的快感」こそが「SEXの悦び」だった。
真美の女としての悦びは、カラダもココロもすべて受け入れてもらうこと
の充足感だったのである。
逝けたSEXが必ずしも『満足感が高い』とは限らないと悟った瞬間だった。
それからも真美とは、約2~3年間、楽しいSEXが続いた・・・
やがて真美から1通のメールが届いた。
知り合いから紹介された広島の男と結婚して広島に旅立つという知らせだ。
俺はすぐさま、お祝いのメールを返信した・・・
それから次にメールが来たのは、半年後だった。
結婚式の1カ月前に「破綻」したという知らせだ・・・
それ以来、真美からのメールは途絶えた・・・
1年近く過ぎたころ、まったく連絡もないし、「真美は今どうしているん
だろう?」
俺は久しぶりに真美のホームページを開いてみた・・・
真美のブログや掲示板に書き込まれていたのは、真美に対しての追悼の念
だった。
真美は自らの命を絶ってしまっていたのだ・・・
これ以上は、書かないが、俺の中で色んな想いがこみ上げて来た。
もうこんな悲しい経験は2度としたくない!
もう誰も自ら死を選ばないで欲しい・・・
今、当時の真美を思い出しながら文章にすることが、真美の供養になる
ことを信じながら・・・
〈合掌〉
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